「顔のテカリが気になるから、1日に何回も洗顔してる」
──これ、僕自身の話ではないけれど、昔の友人に本当にいたんです。脂っぽい肌がイヤで、朝・昼・晩と1日に3回以上、ゴシゴシ洗ってた彼。けど、肌は一向に良くならず、むしろテカリも赤みも悪化していく一方でした。

当時の僕は「それ、洗いすぎじゃない?」くらいの軽い気持ちで見てたんですが、実は僕自身も“洗いすぎの落とし穴”にハマっていたことに、あとから気づきました。乾燥肌の僕にとっても、洗いすぎは立派な肌トラブルの原因だったんです。
今回は「顔がテカる → 洗顔で皮脂を落とす → 逆に肌が荒れる」という、ありがちな悪循環について、乾燥肌寄りの僕の視点からお話ししてみようと思います。
僕の肌は乾燥寄り。でも洗いすぎてた。
僕はもともと脂っぽいよりも“乾燥気味”な肌質です。冬は粉吹き、夏でも頬はカサカサ。なのに、当時の僕はなぜか「皮脂は悪いもの」「洗えば洗うほど肌は清潔で健康になる」と信じ込んでいました。
特に社会人になりたての頃なんて、仕事のストレスと不規則な生活で肌の調子は最悪。なんとなくベタつく気がして、朝晩2回どころか、シャワーのついでに昼間も洗顔してたことがあったんです。
洗顔のたびに「さっぱりした!これで大丈夫」と思ってたのに、数時間後には頬がヒリヒリ、赤くなってかゆくなったり…。当時は「合わない化粧水かな?」くらいに思ってたけど、原因は明らかに洗いすぎでした。
洗えば洗うほど悪化する理由
洗顔って、たしかに必要です。だけど、やりすぎると“肌のバリア”まで壊してしまうんです。
肌って、表面に「皮脂膜」っていう薄い天然の保護膜があります。これは自分の皮脂と汗が混ざってできる、いわば天然のクリーム。この皮脂膜があることで、
- 外からの刺激をガードする
- 肌内部の水分を逃さない
という役割を果たしてくれています。
でも洗顔をしすぎると、この大事な皮脂膜まで根こそぎ落としてしまう。すると肌は「守らなきゃ!」と感じて、逆に皮脂を過剰に分泌するようになります。これが、“洗っても洗ってもテカる”の正体です。
そしてもうひとつ怖いのが、バリアが壊れることで乾燥・赤み・かゆみ・ヒリつきといった敏感肌の症状が一気に出てくること。
テカリ肌だけでなく、乾燥肌にも共通するこの“洗いすぎ問題”。気づかないうちに、肌にずっと負担をかけていたんですね。
友人の話と、僕の反省
最初に出てきた友人は、学生時代から「自分は脂性肌だ」と思い込んでいて、洗顔シートを常に持ち歩いているようなタイプでした。
ある日、肌がボロボロに荒れて皮膚科に行ったところ「乾燥性脂性肌」と診断されたそうです。つまり、
表面はテカって見えるけど、実は内側が乾燥しているから皮脂を出している状態
だったということ。
それを聞いたとき、「あれ、自分にも思い当たるかも」と感じました。僕も、乾燥してるのにベタつきを感じることがあって、それを“汚れ”だと思い込んで洗っていたんです。
僕が実践した「洗いすぎない洗顔」
そこから僕は洗顔のやり方を変えました。具体的には:
- 洗顔は朝晩の2回まで(朝はぬるま湯のみ)
- 洗顔料はアルコール・メントール・香料なしの低刺激タイプ
- 泡立てネットでモコモコ泡にして、こすらず包み込むように洗う
- 洗顔後はすぐに化粧水+乳液で保湿
これを1週間ほど続けたら、明らかに肌の赤みやヒリヒリが減ってきました。特別なスキンケアをしたわけじゃなくて、“やめた”だけ。たったそれだけでも、肌ってこんなに変わるんだなと驚きました。
テカリ=洗えば治る、は思い込みかも
テカリが気になると、どうしても「洗えばさっぱりするし、すっきりするし」と思ってしまいます。でもそれって、肌の防衛反応をさらに加速させるスパイラルだったりするんです。
肌って本当に繊細で、自分で守ろうとする力を持っています。だからこそ、“必要なものまで落とさないこと”が大切なんですよね。
テカる=洗う、の前に。
「なんでテカってるのか?」を考えてみるのが、肌よわ男子にとってはすごく大事なステップだと今では思っています。
今回のまとめ
- テカリやベタつきの原因は「皮脂の出しすぎ」じゃなく「肌の防衛反応」かも
- 洗顔のしすぎは、肌のバリアを壊して逆に肌を弱らせる
- 乾燥肌でも、テカリ肌でも、“洗いすぎないケア”が基本
- 1日2回、低刺激の洗顔料+保湿で肌が整ってくることもある
※この記事は筆者の実体験に基づいており、すべての方に当てはまるとは限りません。肌に合わないと感じた場合は、医師や専門家への相談をおすすめします。
コメント